Jazz Saxの音
それは世にも美しい魅惑のサウンド
サックスの魅力はなんといってもその音色でしょう
管楽器を演奏する楽しさはそれぞれに音の美しさを
楽しむことが非常に大きなウェイトを占める
しかし人が音楽を聴く時にサックスの音が
美しい、カッコいい、心地よいと感じるその音は
何をさしているのか?
一言で良い音を出すと言って
初心者はどんな方法で何を目指し
どんな努力をすることでサックスの音を
出すことが出来るのだろうか?
今回Jazz ミュージシャンであるGentle山本が解説する
「美しいサックスの音」を出せるまでの道のりを
初心者目線で解説していきたいと思います。
①サックスの基本奏法を復習!
たとえ話をレッスン中にもよくしますが、、
1.某テーマパークにて〇ペースマウンテンに乗ったとします。
整備が行き届いていなくてけがをする恐れがあったら?
2.スタッフの態度がメチャクチャ悪かったら?
3.レストランで食べた料理に火が通っていなかったら?
つまり何が言いたいのか、、、?
☆基本的なことが出来ていなければすべてが台無しだという事
サックスを吹く時の基本的な事といったら何を指すのでしょう?
1.サックス(アルト、テナー、ソプラノ、バリトンそれぞれ)に
適した息の入れ方=呼吸法
2.自分自身の体をバランスよく支える姿勢(体幹)
3.楽器を自分の体にフィットさせて構える
4.バランスのとれた柔軟なアンブシュア
まずはこうした演奏の正しい形を身につけるべくするのが基礎練習です。
ロングトーンをする時にただただ音を伸ばすだけではあまり意味がありません。楽器を演奏する上で大切な形、フォーム、ブレスをしっかりと身に着けて体に型として覚えていくことが目的です。
②楽器の組み立てやリードについて
サックスの演奏をする時にサウンドを作るのは自分自身の奏法やイメージですがマウスピースやリードなど楽器のセッティングもかなり大きなウェイトを占めていきます。
☆サックス(楽器的に)音を決める要素
1.楽器の素材(ブラス、シルバー、ゴールド、ニッケルなど)
2.マウスピースの形状(ローバッフルかハイバッフルか?)
3.リードの厚みや種類
4.楽器のバランス調整
5.ストラップやサムフックなどの素材や形状
この中で私たち演奏者にとって一番身近で直接かかわってくるのは
マウスピースとリード、リガチャーのセッティング方法です。
ここでは動画の説明とさせていただきます。
以下の動画ではマウスピースに対してリードをどのようにセッティングするべきか?とリガチャーの位置について解説しています。
☆抵抗感が強く感じるときの対処方法
1.リードを低めにセッティングする
2.リガチャーは高めに(ティップに近づける)
☆抵抗感が弱く感じる(コシがない状態)時の対処方法
1.リードをティップギリギリにセットする
この時にティップ先端よりも出過ぎてしまうと吹けなくなります。
注意してください。
2.リガチャーは低めにセッティングする事
(いずれにしてもセッティングのニュアンスはリードとマウスピースの
相性によっても大きく変わってきますのでご自身のセッティングで
何度もためして吹きやすい傾向をよく理解してください)
③まずは自分の音を聞く事から始める
ロングトーンをしていて自分の演奏を録音したり、自信でよく聞きながら
どんな音色にしていきたいのか?
自分の演奏の課題はどんなところなのか?をよく理解しないと
あまり成長が期待できません。サックスの基礎練習をしていて成長が無いとしたらそれは時間がもったいないので他のことに費やした方がましでしょう。
Point
◆とにかく自分の音をよく聞きましょう
◆壁に向かって演奏するのと壁を背にして空間に向かって演奏する時の
違いを聞き取ってみよう
◆メトロノームと自分の演奏のタイミングが合っているか?
◆音色が美しく演奏出来ているか?
こんなことを意識してロングトーンをしてみましょう。
まずはベーシックにまっすぐで実直なロングトーンが出来ているかが?重要なポイントになります。基本的なロングトーンができていたら、
ビブラートをかけてみたりピッチをズラした表現をしてみる事も可能になります。
④良い楽器とは何だろうか?
☆結論(個人的に)
良い楽器とは吹き心地が良い楽器のことである
楽器に対して演奏家は様々な条件を求めます。
いろんな楽器を吹くことを楽しんでいる人も多くいると思います。
それもまた楽器を演奏する楽しみです。多くのバリエーションの中から
いろんな楽器を吹いてみて新たな発見をする。
しかし楽器を一つの道具として考えてみたら?
自分が演奏するために一つ様な事といったら
あくまで楽器は自分のイメージの音を具現化するためのものであるべきだと
考えます。音楽を演奏することを最終目的にするならば
自ずとそういう結論に行きついていくものだと感じています。
あるいは、あまり楽器の特性や様々な音色に振り回されて
演奏者が自分自身を見失ってしまっては本末転倒となってしまいます。
どんな素材のどんなメーカーのものを使っても最終的には好みの世界になってきます。だったら演奏者にとって快適に吹けるか?気持ちが上がる楽器なのか?こんなことが良い楽器の条件ということになってくるのではないでしょうか?これに関しては人それぞれの意見が分かれるところになると思います。
しかし、自分が中級者の立場で演奏している時にしっかりとした自信を持てていないのであるならば心地よく吹けるか?という価値基準で楽器屋マウスピースを選定してみるのも一つの手ではないだろうか?
⑤音のイメージを持て!
あくまで楽器が手段であると思ったとしたら
サックスの美しい音、素晴らしい音楽を演奏するためには
なにを考えて演奏するべきなんだろうか?
結論
☆自分が出したい音のイメージを明確に持つことです
初心者の方であれば、好きなミュージシャンの模倣から入るのもいいし
プロのミュージシャンであれば自分自身の表現したい音を出来る限り具体的にイメージしてそれを具現化するためにひたすら練習していくのです。
例えば、素晴らしい音楽の条件として「分かりやすさ」や「明確な表現」「聞き手に伝わる」というものがあります。(あえてそれらを否定してカウンターとしての考え方もありますが)そう考えるときに演奏者が自分自身のやりたいことや演奏のイメージを持てていなかったらどこにも着地点がない音楽となってしまいます。
結論2
深みのある素晴らしいサックスのサウンドを具体的にイメージできるようになるべく様々なミュージシャンの音楽や演奏を聴くべし!!
そしてそれらを具体的に演奏するためには楽器を自由にコントロールするための技術が必要になる。それを可能にするのは基礎練習である。
ロングトーンやスケール練習をすることで楽器の技術を高め
様々な音楽をよく聞いて具体的なサウンドのイメージを持つことを繰り返していくことであなたのサックスサウンドは少しずつ深みを増していくことでしょう!
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